『刑事コロンボ 逆転の構図』


初めて観たのは、テレビ番組“水曜ロードショー”で、3週連続特別放映『歌声の消えた海』『逆転の構図』『忘れられたスター』でした。
緻密な構成で描かれたこのシリーズは、コロンボの声を担当した小池さんでさえ、どこで犯人と気づいたのか、分からなかったそうです。
すっかり警部に魅了された私は、書店で運命的な出会いをします。

『特選 刑事コロンボ2 カリブ海殺人事件』を見つけた私は、飛び上がりそうになりました。
更に表紙カバーのそでには、特選シリーズのタイトルがズラリ!
その後、『未発表シリーズ』『ザ・ミステリーコレクション』と旧シリーズ全45話を求めて、書店へ駆け込みました。
しかし、残念ながら、竹書房文庫からの発刊を最後に中途半端のまま打ち切りとなってしまったのです。
そんな、ある日、古本屋で見つけた一冊が、私を突き動かしたのです。
特選シリーズの前に、全タイトルが刊行されている……

こうして20年かけての、古本屋巡りが始まったのです。
長距離運転の仕事をしていたので、行く先々の店をチェックし、トラックでは入れない店は改めて、寄れる店は何度も通いました。
そして、ついに全てを揃えることが出来た、記念すべき店は、塩尻市にあるBOOK・OFFです。
その日は、比較的車通りが少なく、「チャ~~ンス!!」と思った私は、店の前にハザードを点けて路駐し、店に駆け込みました。
他の棚も見たくなる気持ちを必至に抑え、「コロンボだけ、コロンボだけ、コロンボだけ」と呟きつつ棚へ……。
すると……

おおお……(* ゚∀゚)

数冊並んだ中に、求めていたタイトルを全て発見。
こうして、幕を閉じたのでした。
20年も探して、ようやく手に入れたので、その後はしばらく、本を読もうという気にならないほど、呆然としてました。


  

2020年06月27日 Posted by “図書庵”主 at 15:48Comments(2)